通常の入院病棟がある病院に勤務した場合、夜勤のある不規則な勤務形態になるでしょう。小さな子供がいる場合、日中しか子供を預けられない保育園に頼るだけではママ看護師が仕事を続けることは困難です。
そこで、夜勤などママが不在のときに預かってくれる身内の存在が必要になります。
夫以外に同居の祖父母や子供のいない叔父叔母などが支援してくれないと、有給でベビーシッターを雇わなければならないことになります。するとまだ世帯収入の少ない若いママ看護師にとって、夜勤のある病院勤めは難しいでしょう。たとえ夜勤がなくても、子供の体調によっては勤務時間中に保育園に迎えに行かなければならないこともあります。
そんなママ看護師をサポートするために設けられているのが独自のシステムです。
例えば、職場に託児所のないママ友同士で協力して、お互いに勤務のない時間帯は他の家庭の子供を預かるというシステムもあります。まだ数は少ないですが、一部の総合病院などでは施設内に医療従事者の子供を24時間預かる保育所を設けて、ママ看護師が夜勤もできるようにしているところもあるようです。また、公立病院で公務員として勤務する場合などは、法律で定められた通り、産休のほかに育児休暇を3年間取ることができます。ただしこの場合も育児休暇中は無給になるうえ、長期間職場を離れた後で医療技術上の遅れを取り戻すための時間がかかり、職場復帰に苦労することがあります。ママ看護師として育児もしっかり取り組みたい場合には、常勤をパートに変えたり、日勤のみの職場に転勤したりして子供に寄り添える働き方を確立することが最も重要と言えるでしょう。